元航空幕僚長、田母神俊雄氏が東京都知事選に出馬を決めた。
チャンネル桜社長の強いプッシュがあってのことらしい。
コンセプトは大震災の対応。もし震災が来たら、今で揃っている
候補では対応できない、ということで元制服組のトップが打って出た。
また、メディア会社の社長というのは応援する立場として良くないということで、
社長は社長を辞任した。でもこれからも水島氏については社長と書いていく。
個人的には社長を辞める必要は全くなかったと思っている。
小細工は不要な時代だ。
小細工するということは、テレビメディアのバッシングを恐れてのことだ。
いずれにせよ都民が大きくテレビの影響を受ければ勝てないし、
テレビを無視すれば勝機は膨らむだろう。
どうせテレビは、水島氏が社長を続けていようがやめていようがバッシングするのだから、
放っておけば良いのだ。
小生が、この事案に対して、もしかすると大きな分かれ目かもしれないと感じたのは、
田母神氏が元軍人であるからだ。
小生が信じている説の一つにこんなものがある。
社会は、武人の時代,知識層の時代,商人の時代の3つに分かれている。
まずはじめに武力で国が起こる。
国が安定すると、軍事力にリソースを裂き庶民の暮らしを苦しめていることを指摘する知識層が民衆に支持される。
知識層は自己顕示欲が強く過ちを認めない。自分の意見が正しいとアピールするために
商人の力を借りるが、それはやがて、お金のために言説まで替えてしまうようになる。
商人に都合の良い政治が行われ、最後には商人が政治のトップに立ち、知識層がそれをおだてあげるようになる。
商人にスポイルされ続けられた民衆の怒りを、統率力のある武人が纏め革命を起こし、新政研が誕生する。
人間社会は、武力→知識→金銭→武力… というサイクルが繰り返される…
今の日本は商人の時代にある。
政治家は金の話ばかりしており、民衆も金の話ばかりに耳を傾け、自分の所属するカテゴリーに利益をもたらす政治家に投票する。
ブラック企業や派遣会社の社長が政治の表舞台にまで登ってくる。
これは日本だけでなく、世界中で同じ状況であろう。
次に武の時代が来るはずである。そして世界ではジャスミン革命などというものが起こった。
法則通り、革命によって軍事政権が誕生したのである。
しかし日本は古来から革命の無い国である。
其の日本で起こっていることが、選挙で武人を首都の代表にしようという、なんとも穏やかな武の時代への変節である。
これはまさに理想的な時代の変節といえよう。
革命のように多量の死人がでたり国が混乱に陥らずに、武の時代に適合できるのだから。
普通に考えたら、田母神氏の出馬は馬鹿げている。
勝てる可能性は低いだろう。
しかし小生が紹介した法則から行くと、非常にタイミングが良いことになる。
むしろ、ここで田母神氏が勝つかどうかで、日本が混乱なく武の時代へ移行できるのかの分かれ道だと思う。
選挙の結果は、常識的に考えたら自民党の支持次第だろう。
舛添や東を支持するようでは、自民党も後がしれている。
他に対抗できる政党が無いからといっても、新年のない体制において徐々に支持を失い、
単独過半数は取れなくなり、不安定な政治運営により自民党離れが加速していくだろう。
では自民党が田母神氏を支持するのが良いのか?
否。一番良いのは、自民党が舛添あたりを支持したのにもかかわらず、田母神氏が勝つというシナリオが一番良い。
テレビメディアはますます窮地に陥るし、自民党もいままでの自民党ではいられなくなる。
まさに政界再編+メディア再編のきっかけになるであろう。
そういう意味でもかなり大きい意味を持つ都知事選なのだ。
首都圏ではネット層の割合も多い。メンツからして保守の表が割れることも考えられない。
(自民が丸川珠代氏を出してきても、保守層は間違いなく田母神氏を選ぶだろう)
ネット層がテレビ屋を屈服させられるかどうかの天王山である。